硝子体内注射(抗VEGF薬)治療について
物がゆがんで見える人、見ようとした中心がぼやけて見える人に対して、現在最も有効とされている治療、硝子体内注射(抗VEGF薬)を始めました。この薬を眼内(硝子体)に注射することで、従来回復困難とされていた症状が回復できる可能性がでてきています。眼底出血で物をみる中心部が障害されて、レーザー光凝固治療ができなかった症例にも、この治療は有効です。保険適応の病気も拡大してきました。
御希望の方は検査後にこの治療が必要かどうかも含め、詳しくお話します。まずは当院までご相談ください。
適応疾患
加齢黄斑変性(中心窩下脈絡膜新生血管を伴う)
網膜静脈閉塞症や糖尿病網膜症に伴う黄斑浮腫
病的近視(脈絡膜新生血管を伴う)
レーザー治療などの治療不能例に行われる治療法
投与方法
眼の内(硝子体)に直接注射 数分で終わります。
副作用
★眼圧上昇、白内障進行、血圧上昇、脳梗塞、生理不順などありますが、いずれも1%以下です。最も問題となるのは感染症 0.1~0.07%で、術後ばい菌を入れないように注意が必要です。
費用:保険適応されます。
★1割負担:一回の注射で約1.5~2万円
★3割負担:一回の注射で約5~5.6万円
(薬剤だけで約16~18万円。 注射の技術料は5800円です)
回数
★加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症では初めの3ヶ月は毎月行います その後も悪化時に追加します
★他の疾患は、経過をみながら追加します。
抗VEGF薬とは
異常な血管(新生血管)の増殖を抑える作用
血管からの水漏れ・出血を抑える作用
当院での使用薬剤
ルセンティス(ラニビズマブ)
アイリーア(アフリベルセプト)